要するに、売れなかったから幻になったものや自主制作で限定盤といった類いのものだ。
だけど、インターネットの普及により、アナログ盤に拘らなければ、珍しくなった音に自宅に居ながら簡単に接することが出来るようになっている。
この状況を逆手に取って、今年はあまり有名ではないパンク・ロックを出来るだけ紹介していこうと思っている。
中には、誰でも知っているようなバンドもあると思うけど、私の大好きなパンク・ロックをコレクターの箱から解放していこう。
最初は、The Embarrassmentだ。
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The Embarrassment
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オタクな感じの4人組
Sex Drive
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Patio Setのジャケット
The Embarrassment EP
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アートなジャケット
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オタクな感じの4人組
Sex Drive
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Patio Setのジャケット
The Embarrassment EP
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アートなジャケット
航空機産業の盛んなアメリカ中西部のカンザス州ウイチタ市で、1979年に結成し1983年に解散したバンドだ。
まあ、多くのバンド同様すぐに再結成して、また解散、再結成を繰り返している。
メンバーはJohn Nichols (vocals, organ)、Bill Goffrier(vocals, guitar)、 Brent "Woody" Giessmann(drums)、Ronnie Klaus(bass)の4人。
メンバーの写真を見てもらうと分かる通り、メガネをかけたオタクな学生といった雰囲気のバンドだ。
しかしその音は、パンクそのものなんだ。それも、PavementやSebadohといった'90年代オルタナティブ・インディーバンドが継承していった、パンクの本質的なところ、”自分のやりたいことを表現する”に満ちあふれている。
なんたって、このバンドのシングル盤は、多くのパンク・ロックのレコード・コレクターの欲しいリストの上位に必ず出てくるのだ。
そのレコードとは1980年に出た「Sex Drive / Patio Set」(Big Time BT-1)。
まあ、聴いてもらえばどうしてこのシングル盤が欲しくなるのか判ってもらえると思う。
Sex Drive
まあ、たわいもない歌なのだ。
バタバタして、勢い一発のノリ勝負な音は、まさにパンク・ロックそのもの。
超高速のギターサウンドは、まるでJoy Division「Failures」のように荒ぽい。
また、後に出現する中西部のハードコア・パンク・バンドの力任せなコード・カッティングの原型を見るかのような埃っぽさがある。
そして、興味深いのは、この曲の後半部分の演奏だ。ノリはほぼPsychedelic Fursの「We Love You」なのだ。最後にはフレーズも全く同じ。
この曲をレコーディングした段階で、彼等はPsychedelic Fursを聴いていたのだろうか?
「We Love You」のシングルがイギリスでリリースされた1979年11月という本当に微妙な時期に録音をしているだけに、この辺りは興味深い。
また同じレコーディング・セッションでThe Seedsの「Pushin' Too Hard」(Bompからリリースの『Battle Of The Garages』に収録)を録音しているところなんか、初期のPsychedelic Fursと同じ趣味をしている。
続いて、1981年に「The Embarrassment EP」をリリース。
5曲入りのこのEP、全体的な印象は、スコットランドのOrange JuiceやJosef Kみたいというのが一番的確なのかもしれない。何となく青春している。
The Feeliesの「Fa Ce-la」(シングル・バージョン)みたいな疾走感がたまらなく格好良い「(I'm a)Don Juan」は、このEPでは異色のハードな曲。
(I'm a)Don Juan
Sus Pop 5t
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US UNDERGROUND!
Fresh Sounds From Middle America
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通称Buffalo Tape
Fresh Sounds From Middle America
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ブックレット
Sub Pop 7
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勿論US UNDERGROUNDだ。
Death Travels West
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いかにもアメリカン
The Embarrassment LP
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メガネ
God Help Us
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相変わらずジャケ買いはできない
次からは、コンピレーション・カセットテープに参加した作品が続く。ファイル 47-4.jpg
US UNDERGROUND!
Fresh Sounds From Middle America
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通称Buffalo Tape
Fresh Sounds From Middle America
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ブックレット
Sub Pop 7
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勿論US UNDERGROUNDだ。
Death Travels West
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いかにもアメリカン
The Embarrassment LP
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メガネ
God Help Us
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相変わらずジャケ買いはできない
先ず1981年に、ファンジン時代のSub Popが出した『Sub Pop 5』に「Lifespan」を。
1981年12月に、『Fresh Sounds From Middle America』にGet Smart!、The Mortal Micronotz、The YardApesと共に参加。
1982年に再びSub Popの『Sub Pop 7』に「Sound Of Wasps」を提供している。
今なら、インターネットを使って発信しているんだろうけど、この時代、カセットテープが流行っていたんだ。
1983年、遂にアルバム『Death Travels West』をリリース。
アルバムといっても、8曲入りのミニアルバムなんだけどね。
ジャケットを見ると、間抜けそうなアメリカン・パンクのアルバムに思えるけど、一曲目の「Careen」から内容はポップで、Aztec CameraやOrange JuiceそれにThe Bluebellsのよう。
もっとも二曲目の「Viewmaster」では、Three O'clock等のペイズリー・アンダーグラウンドのようになるからヘンテコだ。
三曲目の「Drive Me To The Park」はMission Of Burmaのようなパンクだし、B面一曲目の「D-Rings」の勢いのある騒々しさは、Husker DuミーツGun Clubといった感じがする。
全体を聴き通すと、Meat Puppets、MinutemenやXのアルバムを聴いた時に感じる、乾いた感覚が耳に残るから不思議だ。
D-Rings:ベースが印象的
Death Travels West:歌詞付き
このアルバムが出たのとほぼ同じ時期、バンドは1983年の5月に解散してしまう。
メンバーのうちドラムのWoody Giessmannは、ボストンのインディー・ロックバンドThe Del Fuegosに加入。
ギターのBill Goffrierは元Mission Of BurmaのドラムPeter Prescottや元Volcano Sunsのメンバーからなるインディー界のスーパー・バンド(?)Big Dipperに入った。
でも、1985年に再結成ライブをやっているから、”なんで解散したんだろう”と思ってしまう。
そのうえ、1987年にアルバム『The Embarrassment LP』をリリース。このLPは変則的で、A面は「The Embarrassment EP」の全曲を収録。B面に解散直前の1983年4月に録音した7曲をぶち込んでいる。
そして1990年、遂にスタジオアルバム『God Help Us』をリリース。
解散したバンドなのに、”なんで?”と思いつつ手に入れたら、これが文句の付けようの無い素晴らしい内容。
中西部の乾いた音ではなく、東海岸それもボストンの音なんだけど(Fort ApacheでLou Giordanoだから当たり前)、グランジ狂騒前夜のアメリカン・インディーズ独特の土臭い良いところが全部入っている。
アルバム後半のエルビスでお馴染みの「Burning Love」から「Sex Drive」に続くところなど、手放しで喜んでしまうしかない。
They Might Be Giantsと同じBar Noneからリリースというのも、ポイント高かった。
また、彼等の名前を忘れかけていた1995年にコンピレーション『Heyday 1979-1983』をBar Noneがリリース。
この2枚組のCDを持っていれば、彼等の音はほぼ全曲聴くことが出来る(今なら、デジタルで手に入れることも出来る)。
そして2001年、Iggy Popの「Funtime」をやっているライブ音源の『Blister Pop』をリリース。
この後は音源のリリースは無いみたいだけど、ライブは時々やっているみたいだ。
オリジナルを手に入れようとすると、コレクターの箱に侵入するしかないようなバンドだけど、こんなバンドも居たんだと知ってもらえることが出来ると嬉しいな。
次回は、中西部の”裏”重鎮バンドにしようかな。
付録です。
”Don Juan”のプロモ。”移民の歌”をカバーしている!
CREDIT: TAYLOW / the原爆オナニーズ