The Bermondsey Joyriders
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The Bermondsey Joyridersの
バックドロップ!
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Fuji Rockでの勇姿
本当に日本にやってきました。
The Bermondsey Joyriders!!The Bermondsey Joyridersの
バックドロップ!
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Fuji Rockでの勇姿
Fuji Rock Festival 2014、初日のド初発。
会場に着くなり、Red Marqueeに直行。
ステージの後ろに、いかしたデザインのバンドロゴが掛かっている。
もうこの段階で”今年のFuji Rock Fesの目的達成”。
ああ、なんと単純なこと。
なんたって、Gary J Lamminを1980年にThe Little Roosterで観て以来、久しぶりに見ることが出来た。
私にPUNK・SKINHEADS・MODSがクロスオーバーしていることを教えてくれたバンドCock Sparrerの”やんちゃ坊主”が、オヤジになってもロックしている姿を生で確認できるチャンスが巡ってきたのだ。
欲を言えば、ライブハウスで観たかったのだが、そんなこと関係ないほど、徹底的にやってくれました。
彼等のライブ・レポートはFuji Rockの正規ホームページ等で見ることが出来るからそちらを見て欲しい。
そのかわり今回は、暑い夏にとどめを刺す、Cock Sparrerのことや、Oiについて、下品にせめていきます。
そもそも、Street PunkだとかOiと云われる音楽の元祖的なバンドは、1977年のPunkバンドのなかでも若手のEater、Slaughter & The Dogs、Cock Sparrer、The Lurkersあたりでスタートしている。
あとは、そこにSham69を入れると完璧だね。
音楽的には、SladeやThe Faces(Small Faces)の流れで視ていった方が分かり易い。
要するに、Footballが密接に関与したバンドたちだ。
大好きなチームのマフラーを両手でかざし、テラスでFirmを組むような、フットボール・フーリガンが大声で罵声をあげるのと同じ感覚のロック。
イギリスの路地裏ロック。
それが、”Oi”であり、後に”Street Punk”なんて言うお洒落な呼び方をされるようになったロックだ。
パンクを検証していくなかで、全く触れることが出来なかった、イギリスの恥部のような連中がやる、パンクの中でももう一段下の階層に属する音楽。
芸術的でもなければ、先進的でもなく、ただただ、ロックンロールとリズムアンドブルースを速い速度で演奏する。
Maximum Rock'n'Rollっていったところ。
感覚的な部分では、アメリカのサザーン・ロックのイギリス版みないなもんだ。
そういった見方をしていくと、ストーナーとかスラッジも同じ系譜にあるのかもしれない。
Runnin' Riot
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プロモ盤のジャケットは失禁もの
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裏面は赤い
Cock Sparrerの意見広告
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しっかり読んでね
さて、Cock Sparrerだ。ファイル 42-4.jpg
プロモ盤のジャケットは失禁もの
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裏面は赤い
Cock Sparrerの意見広告
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しっかり読んでね
何となくバンドが始まったのは1974年頃らしいが、1976年にGarry Lammin(G)が加わり、メジャーのDeccaとSlaughter & The DogやAdam & The Antsに続いて契約。
メンバーは、Micky Beaufoy(G)、Steve Bruce(Dr)、Steve Burgess(B)、Colin McFaull(Vo)にGarryの5人。
1977年7月にリリースしたファーストシングル「Runnnin' Riot / Sister Suzie」がとびきり格好よい。
このジャケット写真見たら、チビルでしょ。
West Hamのサポータの場内乱入。(これはプロモ盤だけなんだけど。)
Thin LizzyでおなじみのNick Tauberプロデュースだけあって、憂いのあるブリティッシュ・ロックの音が溝に入り込んでいる。
「Runnin' Riot」のイントロなんて、一発目のベースの地響きを起こすような音に反応すると、”さあ、喧嘩でもおっ始めるか”って云う感じになる。
Sham69の「There's Gonna Be A Borstal Breakout」とおんなじ空気がある。
「Sister Suzie」は、いま聴くと結構速くて驚くんだけど、最初に聴いたときは、”ブルースロックみたい”と思った。
まあ、ギターソロが長いからそう思ったんだろうな。
1980年の冬にロンドンのオックスフォードストリートを歩いていたら、土産物屋の店頭からこの曲が流れてきて驚いたもんだ。
Mob Crashの映像なので注意して下さい
この時期、彼らのライブには””the Poplar Boys"なる”入れ墨にWest Hamサポーター”の親衛隊がついてきたみたいだ。
The Stranglersの”Finchley Boys”みたいな存在だったんだろうな。
セカンドシングルとしてリリースしたのはThe Rolling Stonesのカバー「We Love You」。
なんたって、Deccaレーベルだからね。
このシングル、Sladeだってここまではやらないでしょって思わせるほど、思いっきり下品なコックニーアクセント。
こんな作品を出してしまう、レーベルも恐るべしだ!
映像があったので、参考に見てもらいたい。
時計仕掛けのオレンジみたいです。
ほとんど”時計仕掛けのオレンジ”の世界。
Droogって云う感じ。
Garryだけは、場違いなほどModsな雰囲気で、Pete Townshendのように飛び跳ねている。
B面は「Chip On My Shoulder」。Colinの甘ったるい声がいい雰囲気を出している。
途中で”Oi”の掛け声が入っているところがミソ。
ロンドン・イーストエンドの匂いをプンプンまき散らした彼らだが、1978年の夏にアルバムのリリースを前に解散をしてしまう。
直接の理由は、Deccaから契約を切られたことだろう。
ほかにも、いろいろ問題が多くて、ライブ会場でのフーリガンの暴力沙汰も一因だった。
Colinを除くメンバーはThe Little Roosterに移行する。
ところが、1980年に突然発生した”Oi ムーブメント”により、Cock Sparrerの存在がいきなりクローズアップされる。
1980年初頭、"New Punk"と言う名称だったが、Sounds紙のGarry Bushellが”Oi”なる名前をつけたことで、このムーブメントが一気に人気爆発。
この新たな動きを紹介するためのアルバム『Oi ! The Album』、『Strength Thru Oi !』/の2枚のコンピにCockney Rejectsや4 Skins等の新しいバンドに混じってCock Sparrerは収録される。
Oiの代表格Cockney Rejects:Oi Oi Oi
そして1982年、シングル『England Belongs To Me / Argy Bargy』で復活する。
この時点から、Garryは参加していなくて、もう一人別のギタリストが参加している。
1983年に待望のフルアルバム『Shock Troops』を遂にリリース。
Cock Sparrerは完全復活。
Street Punkを語る上で必ず出てくるようなバンドとして、活動を続けている。
Garyはといえば、The Little Roosters解散後、The Inmatesの連中とGarrie And The Roosters名義で『Shake It Down』を1985年にリリースした。
The Inmatesの『Five』と兄弟のようなこのアルバム、ご機嫌なPub Rockの作品にもかかわらず、全く人知れずレコード店の片隅にいることが多いので、見かけたら救い出して下さい。
いやあ、Fuji Rock後遺症になっている人がまだまだ多い時期ですが、そんな空気を吹き飛ばすかのように”Oi Oi Oi”とパンクでぶっ飛ばしてきましょう。
CREDIT: TAYLOW / the原爆オナニーズ