ウィークリーカレンダーの場合は曜日表示、6007A-001の場合は内側の時間目盛りが2つの同心円で構成されているが、パテックが「カーボン」パターンのエンボス加工と表現するように、内側の文字盤のパターンを強調するための要素として使われている。(なぜカーボンなのかは分からない。炭素原子はダイヤモンドの立方体の結晶を形成することができるが、カーボンファイバーパターンを意味するような単純なものかもしれない。私がデザインにあまりにも多くのことを推測してだけかもしれないが)。
このクロスハッチパターンは、実は以前にも一度だけ登場している。7年前にオンリーウォッチのために製作されたチタン製のユニークなモデル、Ref.5004Tスプリットセコンド パーペチュアルカレンダーだ。
内側のアワーサークルは、アラビア数字があることを考えると少し余計だが、時間と分とに別々のスケールをもたせることで、どちらかが欠けていた場合よりも面白い構図を時計に与えている。もちろんパテックコレクターにとってスティール製というのは羨望の的だ。伝統的な時計製造の拠点としての同社の立ち位置は、その歴史のほとんどを意味している。貴金属ケースで、それほど多くないSS製のパテックは、相対的に希少性が高いのだ。熱心な愛好家なら誰もが知っているように(例えばスティール製の1518のように)、オークションでは高額で落札される傾向にある。
また、非スポーツモデルとしては珍しく、6007A-001は針とアプライドされたアラビア数字に夜光を採用している。実際、現在のカラトラバコレクションの他の19モデルには、針やインデックスに夜光がないが、その中にはSS製のウィークリーカレンダーも含まれている。
ドレスウォッチとは何を意味するのかという話題は、前々から掘り下げてみたいと思っていたことだ。しかし歴史的にみて、夜光塗料の発明以来、時計業界ではツールウォッチやスポーツウォッチのカテゴリに該当しない時計に、夜光塗料を採用するのを避ける傾向にある。結局のところ、時計の役割は基本的に時刻を知らせることであり、ラジウムやトリチウム、ルミノバを少し使っても低照度下での視認性が改善されない時計はほとんどない。
基本的には性質の問題なのかもしれない。スーパールミノバが登場するまで、夜光塗料は常に時計の一時的な機能であり、所有者が生きている間に交換する必要があるという事実は言うまでもないが、ある意味ではドレスウォッチの性質(それが何であれ)と調和していないように感じる。
これはケース素材と二重のチャプターリングによって生み出された、計器的な時計の雰囲気にも関係するだろうが、パテック フィリップはカラトラバに夜光を用いる道を見つけたようだ。ブルーのカーフスキンのストラップには、やり手のバンカーが運転するロールスを連想させるエンボス加工が施されている(貴金属製のカラトラバからは必ず感じる雰囲気だ)。ルイヴィトン時計レディースこれは夜光、アラビア数字、ステンレスケースという3つを結びつける役割を担っているように感じる。
プロポーション的には、これはとてもカラトラバらしい時計だ。純粋主義者たちが言う直径37mm〜38mmをわずかに超えた大きさではあるが、40mm × 9.07mmと非常に使いやすいサイズ感は保たれている。個人的には防水性能は3気圧よりも欲しいところだが、この種の時計には十分すぎるものだろう。ムーブメントは同様に古典的で、2万8800振動/時で駆動する27mm × 3.3mmの自動巻きムーブメントCal.324 S Cが搭載されている。
私がこの時計に抱いている唯一の疑問は、ケースバックの刻印とロゴだ。しかし結局のところ、これはこの企業の特定の瞬間を祝うための時計であり、致命的な欠陥とは言えないだろう。個人的には、高級なムーブメントを搭載した時計の中では、遮るもののない眺めが好きではあるが、表ではビジネス、裏ではパーティという狭義の古典的なスイスの高級時計製造の公式は、この時計が意味するところではなかった。一見したところ、私はこの文字盤のデザインに疑問を感じていた。インナーアワースケールは、せいぜい追加のデザイン要素にしか見えず、少なくとも全体のデザインを損なうことなく簡単に省くことができただろう。しかし、それからすぐの間に、視認性の高さという点では絶対的に必要なものではないにしても、少なくとも全体のデザインの個性に重要な貢献をしているように見えてきたし、スティール製の従兄弟であるウィークリーカレンダーへの視覚的な橋渡しのような役割も果たしていると考え直した。
今、工場や小売業者の間では、まだ少しずつではあるが、希望に満ちた兆しが見えてきている。その一方で、本機の登場は興味をそそられる第一幕であり、パテックが年を重ねるごとに我々のために何を用意しているのか、多くの憶測の材料を提供してくれることを確信している。
この限定版とカラトラバのウィークリーカレンダーとの間には、密接な関係がある。ご存知のように、通常生産のSS製パテックは非常に珍しいが、ウィークリーカレンダーと新しい6007A-001を一緒に見ると、同社が放つ新しいタイプの時計の種類のように見えるのだ。
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